2007年 06月 25日
友人には「つまらん!見る価値なし!」とざっくり斬られてしまいましたが、なにがなにが、私は大満足。大変充実しておりました。 紀元前480年、スパルタ王レオニダス(ジェラルド・バトラー)のもとへ、ペルシアからの使者がやってくる。「土と水を与えよ」降伏して服従せよという使者の言葉を、レオニダスははねつける。ペルシアの侵略が始まることは確実だが、スパルタの政事を司る司祭たちは、託宣者の「戦いは許さぬ、それよりも祭りを」という言葉を守るようレオニダスに迫る。苦悩する彼は、信頼できる勇者たちを300人集め、北方を守るためにスパルタを後にする。圧倒的な数と力を誇るペルシア軍からスパルタを守ることができるのか、レオニダスたちの闘いが始まる。 映像美という言葉はあまり使いたくなーい。『斬新な映像に酔う』ってのは若い頃のおはなし。でもこの映画の新鮮な美しさには感動します、残酷に見えて、不必要に血みどろではないし、神話のような不思議な質感がある。終盤の、スパルタ王を中心に300人が死して横たわる絵は、ヒエロムニス・ボッシュの絵を連想させる凄みがあった。あの俯瞰図、ポスターになってたらいいのに。 男優陣が個性的でかっこいい!ドミニク・ウェスト=マクナルティ@TheWireが卑怯な裏切り者なのは残念だけどーいやその、せっかくだから皆さんと同様にカラダを張って戦ってほしかったわけで(爆)。ペルシア王のロドリゴ・サントロは大迫力の異形の者でうわーい、隊長のVincent Reganも味がある、息子があっけなく命を落とした時の壊れっぷりに感動。そう、あの若く美しい戦士二人の斬って斬って斬りまくるシーンは圧巻だった。殺戮シーンがいつまでも続いてほしいというのは不謹慎だけど、ずっと見ていたいほど美麗だった。身を乗り出してよだれ垂らしそうでした私。 なにしろ無駄がない。いくらでも詰め込んで長く、くどく作れるのに、それをしない。戦闘シーンにしても、もっとあれこれ見せたくなるのが人情(?)のような気がするけど、そこには溺れない。大事なのは、卓越した王と戦士たちが命を賭して国を守ろうとする姿、なんだよね。物語がシンプルで直線的な分、私は「シン・シティ」より好きかも。もう1回見てもいいな、ホントによかった。
by atsumi-6FU
| 2007-06-25 22:14
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