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2007年 03月 25日

「サード・ウォッチ」とのクロスオーバー・エピソード

Medical Investigation #17
TW側の話をすっかり忘れてしまった私。救急車で運んだ男ラッシュの伝染性の病気に、カルロスも感染して倒れる。ラッシュは宝石店を襲った強盗で、相棒が店主を射殺して逃走、彼も感染していると思われる。
NIHのコナーと市警のヨーカスは協力して、逃げた男リチャードの捜索にあたる。彼が潜んでいるらしいアパートにはライオンとライオンが食べてしまった男の死体の残りがあった。死体の男も事件に関与している模様、残った足を調べると彼もカルロスたちと同じ病気に感染していた。マイケル・バンクス、貿易会社経営。
病気はエボラに似たマールブルグというウィルスが原因のものだった。伝染力が強く、出血熱を起こす。死亡率も高い。特効薬は無し、運がよければ生き延びる、という程度。抗ウィルス薬を打ってもらったカルロスだが、後は運を天に任せるしかない。ホリーは、お守りの水晶をカルロスに渡して、彼の回復を祈る。
また1人、全身から出血した瀕死の女性が運び込まれる、到着後間もなく死亡。彼女も今回の事件の仲間の1人で、マールブルグを研究している施設でデータ入力の仕事に就いていた。監視ビデオの映像から、彼女がマールブルグを盗み出したことも判明。逃走したままのリチャードがウィルスを持っていることは確実で、彼はそれを売るはずだ。マールブルグが人の手に渡る前に阻止しなくてはならない。
死んだシャーロットが南アで手術を受けたことがわかり、またバンクスにも南アにコネがあるとみたコナーたちは、リチャードが南アのウィルス学者に売ると判断、コンベンション会場で待つと予想通りリチャードが現れる。またしても逃げられるが、マールブルグは取り返す、容器はきちんと密閉されていた、これが感染源ではない。ではどこの何が感染源なのか?焦るコナーたち。バンクスは南ア人で、密輸や傷害等様々な罪で起訴されていた。彼が持ち込んだ何かが感染源なのは間違いない。
求めているものは目の前にあるはず、バンクスのアパートからの押収物リストをもう一度見直すと、アパートの鍵がないことにコナーが気付く。鍵はバンクスといっしょにライオンが食べてしまったので、ライオンの体から取り出し、鍵が示す場所へと急ぐ。それは南アから到着した輸送船だった。リチャードはそこで死んでいた、そして感染源のサルもいた。リチャードが逃走している間にばらまいたであろうウィルスがどこまで感染者を出すかはわからないが、とりあえず原因はつきとめた。
カルロスは助かった。手を取り合って談笑するカルロスとホリー、水晶のおかげかも、とコナー。軽口をかわしたヨーカスとコナーは、厳しい日常へ戻っていくのだった。

カルロス・サイドの見どころ(?)
1. 「サードウォッチ」より男らしい(^^;)病気の時のほうがりりしいのはなぜ?ガラス越しのホリーとのやりとりもじーんときます。
2. ラッシュの死ぬ間際「直接手を取ってやれるのは俺だけだから」と、手を握って安心させてやる。「俺の目をみるんだ、俺がついてる」偉いぞカルロス。
3. 「カルロスは独りでずっと生きてきたの。今彼を独りにしたくない」とカルロスのそばで彼を励ますホリー。偉いぞホリー。

クロスオーバーエピは、やっぱり両方見てなんぼだと思う。片割れについて詳細説明するわけではないので、どちらかだけではイマイチよくわかりませんもん。今回のMIも、サードウォッチを見てないと、カルロス側の描写がぴんとこないです多分。CRIMEもサービスしてTWの該当エピをやってくれたらいいのに、は望み過ぎ?
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by atsumi-6FU | 2007-03-25 18:59 | FOX CRIME系
2007年 03月 25日

パリ・ジュテーム

パリの名所巡りと共に語るパリへの想い、などと言ってしまうとクサいが、実際そういう映画だからしょうがない。パリ好きにはたまらないのだろうけど、映画全体としてはそれほどの何かは感じられない。というのは見る前から分かっていたことで、でもなぜ見に行ったかというと、ジーナ・ローランズとベン・ギャザラが出るエピソードがあったから。ジョン・カサベテスの回顧上映があったのは、もう10年以上前だ。「オープニング・ナイト」を見たのはその更に2年前か。目の前でファンが交通事故死したことをきっかけに壊れてゆく女優マートルが、泥酔状態でありながらブロードウェイ公演の初日を演じ切ったあのラストの感動は忘れられない。その「オープニング・ナイト」のもう一人の主役、演出家のビクター役だったベン・ギャザラは、いつも粋な男だった(一時期私のヒーローだったくらい)。
カルチェラタンのレストランでジーナとベンは待ち合わせ。目的は離婚の話だった。長い間別居生活は続けていたが、離婚はしていない二人、ベンと若い恋人の間に子供が産まれるというので正式に離婚しようということになったのだ。話をしているうちに、なんとなく昔のいいムードが戻ってきそうになるけれど、やっぱりそれは嘘。もう過去には戻れない。明日弁護士同席で正式に話をしようと二人は別れる。ジーナは自宅の窓に映る自分の顔をじっと見つめる、ベンは雑踏を1人歩いていく。
支払いをしようとするベンに対してオーナーのジェラール・ドパルデューは「店のおごりです」と返す。これは話の中でだけでなく、現実にジーナ・ローランズとベン・ギャザラと、今はもういないジョン・カサベテスへの、この映画に携わる皆からの気持ちではなかったか。
エンディングで、ボブ・ホスキンスとベン・ギャザラが「ボブ!」「ベン!」と抱き合うショットにも感激。ペール・ラシェーズ墓地のエピソードで、オスカー・ワイルドの亡霊役のアレクサンダー・ペインもウケた、雰囲気出てたもので。
人によって気に入るところが一つ二つあればいい映画、かな。
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by atsumi-6FU | 2007-03-25 16:41 | movies
2007年 03月 24日

合唱ができるまで

題名そのままのドキュメンタリー。教会でのミサ・コンサートに向けての練習の様子が丹念に描かれます。子供から大人まで、時にはよそみをしたり、注意力散漫で注意されたりもするけれど、少しずつ進歩していくのが明らかにわかる。ピースの一つずつが磨かれていき一つにまとまっていく、その輝きには胸をつかれる思いがします。
指揮者のクレール・マルシャンは、アマチュアだからといって半端な指導はしません。ラテン語の歌詞の持つ意味をきちんと教え、細かい音程を正確に再現するようフレーズを区切り、繰り返し歌わせる。緻密な指導を繰り返していきます。細部をおろそかにしたら、彼等の歌う聖歌のエッセンスは決して伝わらないからです。神に届かないどころか、聴衆にも届きません。何よりも、歌い手たちが手に出来るはずの歓びが逃げていってしまう。
多少合唱経験がある私にとっては、発声練習のシーンや、声を保つ、声を飛ばす感覚が非常にリアルで、近しい感じがしました(劇場じゃなかったら、いっしょに歌いたかったくらい)。
全体練習が始まっても最初のうちは今ひとつ揃わず、ばたばたした風になってしまう。ところがある瞬間から変化が起こり、音楽が立ち上がり始める。マルシャンも興奮しているし、団員たちも自分たちの音の変化にどきどきしていたことでしょう。まさにケミストリー!そして本番が始まります、きっと大成功だったはずです。
こういう映画を見ると、音楽に携わることがいかに素晴らしいかを痛感し、とても羨ましくなる。既成の音楽を聞くだけでなく、自分で奏でられたらどんなに素敵だろう!
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by atsumi-6FU | 2007-03-24 17:43 | movies
2007年 03月 21日

悪魔にPityとは言われたくない。

いやな後味の残るエピソードが二週続きました。
Law&Order SVU #7 Uncivilized
ライアンという少年の死体が発見される。不良風のジミーGとマイクDによると、気味悪い男がライアンが殺された日も公園をうろついていたという。そのタービットという男には、児童への性的虐待で逮捕された過去があった。タービットが第一容疑者として一気に浮上、更には彼の前歴を知った住民たちから、タービット排除・非難の声が激しくあがり、タービットを釈放できない雰囲気が出来上がっていく。しかし決定的な物的証拠は無い、バーテンダーの証言により、アリバイもあることがわかった。タービットは釈放されるが、ライアンの父親によって射殺される。
ステーブラーたちはもう一度最初から事件を見直すことに。1番最初の証言者ジミーとマイクに再度確認を取ると、証言内容が食い違っていることがわかる。現場をくまなく探すと、ライアンの眼鏡も発見され、指紋が取れた。ジミーとマイクそれぞれに、本当のことを話してもらわなくてはならない。彼等は話し始める。

ラストのジミーGとマイクDへの尋問シーンが強烈。マイクはいきがっていた態度が崩れ、決して強くない自己が露呈する。ジミーはあくまでも虚勢を張ったまま。自分たちは児童虐待者を見つけて退治してやったんだ、何が悪い?ライアン?ヤツはretardだから、どっちみちloserじゃないか。ジミーの顔は必死だった、自分はloserじゃない、それを証明するために彼が選んだやり方は、余りにも残酷で明らかに誤りだったが、それを認めてしまったら彼は崩壊してしまう、まるでそんな感じ。ステーブラーとベンソンは絶句するばかりだった。

#8 Stalked
地方検事カレン・フィッツジェラルドが惨殺死体で発見される。石で殴られレイプされ、頭を銃で撃ち抜かれていた。彼女はどんな事件も厭わず引き受け、敵が多かった。怨恨の線で彼女が過去有罪に持ち込んだ人間をあたっていく。
リチャード・ホワイトという現在は不動産業を営む傲岸な男が、過去カレンによって有罪になっていた。一応アリバイはあるが、怪しい。彼の過去を調べるうちに、灰色がどんどん黒になっていく。アリバイは偽物だった、カレンのストーカーだった、不動産業のパートナーのキンバリー・フィリップスもホワイトに脅迫されているようだ。そして彼は今度はベンソンに目を付けた、彼女の経歴を諳んじ、生活の場も把握している。
ホワイトは巧妙で、全く尻尾を出さない。そうこうしているうちに、彼を訴えたルイーズが殺された。明らかにホワイトの仕業なのだが、やはり決定的な証拠がない。
ベンソンに執着するホワイトは、彼女を公園に呼び出した。それを利用して彼を逮捕、ベンソンが尋問にあたる。どこまでも巧みな彼は、最後まで一枚も二枚も上手だった。

常に主導権は自分にあり、全ての人間は自分の支配下にあるというのが基本のホワイトは、まさに悪魔。自分に逆らう人間は徹底的に痛めつけ、尊厳を傷つけ、命を奪って当然。相手をコントロールするために様々な情報を集め、相手の弱点を徹底的に攻め、反撃すら許さない。ベンソンは負けはしなかったが、勝てない。ステーブラーも同様。刑務所に送ることはできるだろうが、悪魔をこの世から消し去ることはできない。
願わくは、ベンソンが悪夢にうなされることがありませんように。
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by atsumi-6FU | 2007-03-21 23:43 | Law&Order SVU
2007年 03月 19日

BSfan休刊!!

唯一買い続けてきたTV系の雑誌がなくなってしまうことを、ついさっき知りました。
これが無いと暮らせないというわけではないけれど、寂しい。番組表はともかく、機器の紹介や小ネタ的な記事等楽しんできたし、VHS時代はタイトルシールが重宝しました。TV情報誌は他にも複数ありますが地上波主体のものは不要だから、他誌を新規購読するつもりは無し。ただ、NHKBSで放映される映画チェックに使えるものを用意しないと。
どの分野にしても雑誌は売れない時代だから、淘汰されていくのは仕方ないのでしょう‥。

その後。
NHKオンライン上に、『BS映画カレンダー』というのがあったので、それをプリントアウトしてこまめにチェックすればいいのかな、と。労を惜しんではいけませんね。
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by atsumi-6FU | 2007-03-19 20:47 | books
2007年 03月 18日

つい寄り道してしまいました。

私のDVD鑑賞予定では、まずドクター・フーの特典映像を見て→「The Wire」に突入のはずだったのに、先週ドクターの放送がなかったのをいいことに(?)最終回を見て涙。そして更には「Life on Mars」S1の箱に手を付けてしまいました。ジョン・シム主演のイギリスの作品です。敏腕刑事が交通事故に遭い、昏睡状態。目が覚めるとスーツが革ジャンに、周囲はレトロな街並、33年前にタイムスリップしていた。でも彼はそこでもやっぱり刑事で、自分の状況を受け入れられないまま、事件の捜査になだれこむ。が、その事件は事故の起こる前に自分が追いかけていた殺人事件と繋がりがあることがわかる。逮捕した犯人が手をふる先には、33年後容疑者となる子供がいた、やっぱりヤツは知ってたんだ‥という第1話。おもしろ−いということはわかったので、とりあえず封印して当初の予定をこなすことにします。
新しいドラマを見始める時って、ホントにドキドキして楽しい。このドキドキがやめられないから、箱を買い続けるんだろうなあ。
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by atsumi-6FU | 2007-03-18 23:21 | ドラマ
2007年 03月 15日

被害妄想かしらん

名古屋は元気がいい、名古屋好景気とか言われて、高層ビルがどんどん建つし、各種物販店や高級ブランド店が次々とできる。でもこういう状況ってなんだか逆にバカにされてるような気がしてしまう。ほらほらもっと金使え!余ってるんだろ?貯め込んでるんだろ?と財布のヒモを緩めることばかり期待されてるような。豊かな感じがしないんだよね、なーんか違うよなぁ〜って違和感ばかり感じてしまう。頭の中がまだ『昭和』なんで、世の中に付いていけてない私…。
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by atsumi-6FU | 2007-03-15 08:16 | 日々のつれづれ
2007年 03月 14日

ルワンダの涙

キガリにある公立技術専門学校。クリストファー神父(ジョン・ハート)が運営するこの学校には大勢の子供たちが学びにやってきていた。ジョー(ヒュー・ダンシー)は海外協力隊の一員として英語や地理等を教えている。学校の敷地内にはベルギーのPKO部隊が駐留していて、比較的平和な毎日が続いていた。4月6日、大統領が暗殺されるまでは。
「自分には何かが出来る筈、この状況を変えることは可能な筈だ」とジョーは努力するけれど、現実はそんな生易しいものではなく、止めることは不可能、自分の命すら危ういという現実にぶつかる。何かができるはずだと思った根源には、白人である自分には力がある、相手が多数でも白人の自分にならきっと説得できるという思い込みがあったと思う。BBC特派員の女性は言う「ボスニアで取材した時は、もしあの死んだ女性が私のおばだったら、と怖かったけれど、ここでは何も感じない。ただのアフリカ人の死、と思うだけ。結局人間は自分勝手なのよ」ジョーは彼女ほど正直になれないが、自分の無力さを知った後では否定できなかっただろう。
クリストファー神父はミサを行うために、修道院までなんとか辿り着く。しかしそこには、レイプされ惨殺された修道女たちの死体が放置されていた。あまりのむごたらしい姿に吐きそうになるが、懸命に衣服をかけてやる。学校に帰った神父はこの地における『キリスト教』とはいったい何なのだ、と苦悩する。自分が30年間教え広めてきたつもりだったものは、キリスト教とは似て非なるものではなかったのか。彼等はそうしろと言われたことをするだけではないか。
暖をとるために燃やすものが無くなってしまった、とツチ族の少女が神父に相談に来ると、彼は「聖書がある」と大切にしてきた聖書を集める、聖書を燃やせばいい。
ベルギーのPKO部隊が学校を去ることになった、つまり守るものがいなくなり、外で舌なめずりして待つ民兵たちが乱入してくる、避難民たちの殺戮が始まるということ。神父は子供たちに聖体拝領を施す、天国に行けるように、と。その儀式は誰のためなのだろう、本当に子供たちのためのものなのか、神父自身のためなのか、後者だとしても責めるものは誰もいない。
ツチ族の少女マリーは、「神様は外の人(民兵)のことも愛しているの?」と神父に尋ねる。ナタでツチ族の人間をなぶり殺しにする人間でも、神は赦し愛しているのか。
冒頭、まだ平和だった時、ジョーが授業で聖餐式について質問を受け、返答に困るシーンがあった。神父は「神は全てのものに宿る」と助け舟を出した。自分は神と共にいるから死ぬのは怖くない、という言い方を映画やドラマでよく耳にする。でもこのルワンダの学校に避難した人々は怖くてたまらなかったと思う。神はなぜ我々を見殺しにするのか、とも思っただろう。
ジョーはベルギーの部隊と共に学校を離れるが、神父は残る。そして神父は己の命を捧げてマリーの命を救う。数年後再会したジョーとマリーは、生き延びた者としての苦しみを抱えながら、神父のことを考えながら、静かに語らうのだった。
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by atsumi-6FU | 2007-03-14 22:47 | movies
2007年 03月 14日

一昨日の続き:思い出すこと

こんなことなら、ちゃんとまとめて1回で書けばよかった、と大後悔してます。細切れのメモみたいな記事になってしまった。
逮捕されたクリスタをヴィースラーが尋問するシーン。疲労に加えて、薬が切れて集中力散漫になっているクリスタに、ヴィースラーは「女優はファンを大事にしなくては」と『ファン』という言葉を繰り返します。以前にクリスタは家の近くの安酒場でヴィースラーと会っていて、その時彼は「私はあなたのファンです、本当のあなたを知っています」と話していた。その時のことを、クリスタに思い出してもらって、「大丈夫、本当のことを言っても私があなた方を守るから」とヴィースラーはクリスタを安心させたかった。彼女の顔に瞳をまっすぐ向けて、私はあなたのファンなんだよ、と。クリスタの目はうつろに泳いでいたけれど、きっと伝わったと思う。ヴィースラーの心残りがあるとすれば、クリスタを最後まで守りきれなかったことでしょう。

ヴィースラーがブレヒトを読むシーンもとても印象的だった。言葉を一つずつかみしめるように、丁寧に読み、心の中に貯えていく、その幸せそうな表情。

保管されている自分の監視記録を閲覧するのは、ものすごく辛い作業なのだと思う。自分が職場から追い出された理由は実は隣の誰それさんの密告が原因だった、というようなことがわかってしまうのだもの。まさに負の記録、でもそれを公開して閲覧可能にしているところが、潔い、残酷だけど。
と、つらつらと浮かぶことをとりあえず残しておきます、まとまりが全くないけど。
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by atsumi-6FU | 2007-03-14 21:12 | movies
2007年 03月 12日

昨日の続き:善き人へのふさわしい贈り物

ネタバレはなるべくしないように努めているのですが、このブログは自分のための覚え書きでもあるので、書いておこう。
ドライマンたちの監視を命令した厚生大臣(太った下品野郎)本人から事実をドライマンは知らされるのですが、服装から想像するに、その元大臣はそれほど落ちぶれた風には見えませんでした。ずるく立ち回って、責任追及の手を逃れたのでしょう。
一方、ヴィースラーは社会の片隅に追いやられ、郵便配達の仕事をしながらひっそりと暮らしている。ドライマンは監視記録からヴィースラーを知り、彼のもとを訪れ、声をかけるつもりだった。しかしタクシーを降りて、ヴィースラーの方へ歩き出そうとした瞬間、やはりやめようと車に戻る。ドライマンの心の中を、どんな思いが駆け巡ったのか、正確に想像するのは難しいです。でも彼はヴィースラーの姿を見て、彼の誠意に報いるには、会って感謝の言葉を口で述べるのではなく、もっとふさわしい別の形があるのだということを瞬時に悟ったのではないでしょうか?2年後、書店(カール・マルクス書店)のショーウィンドウにドライマンの新刊が並んでいるのをヴィースラーは見つけ、店に入り手に取ってみる。冒頭に自分に捧げられた献辞があるのを見つけ、どんなに心躍ったことでしょう。もしかしたら時が止まったままだったかもしれないヴィースラーの人生が、再び時を刻み始めたのかもしれない。
偽の報告書上の文章は、当局にとっては意味の無いものでしたが、ドライマンにとっては命綱だったわけです。そしてドライマンはその書き記された言葉に対して、感謝の気持ちを込めて最上の言葉を贈った。ヴィースラーはしっかり受け止めた。さりげない終幕ですが、余韻がいつまでも残る素晴らしいものであったと思います。
恋人クリスタは密告してしまった後悔と絶望の中死んでしまった、ドライマンは生き延びたけれど、言葉を生み出す気力を無くしていた。その時自分を救った言葉があったことを知り、再びペンを取る勇気を持てた。
考えれば考えるほど、良い結末だったと思います。
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by atsumi-6FU | 2007-03-12 23:32 | movies