備忘録

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2007年 11月 12日

ある種のおとぎばなし。

ブラック・スネーク・モーン Black Snake Moan
ラザラス(サミュエルLジャクソン)は朴訥な農夫。妻を弟に寝取られ沈んでいる。
レイ(クリスティーナ・リッチ、ものすごい体当たり演技)はロニー(ジャスティン・ティンバーレイク、声の甲高さが私好みではないけど立派な俳優になってきました)が出征してから、荒れ放題、男をつかまえてはセックス。だが彼女は好きでそうしているわけではなく、義父に虐待された記憶から逃れるために仕方なしにしているのだった。とはいえそんなことが相手にわかるわけはなく、ある日顔見知りの男の車の中で口論となり、ぼこぼこに殴られ道ばたに捨てられる。
死んだような彼女を見つけたラザラスは家へ連れ帰り、介抱してやった。が、彼女の問題がわかると、一大決心をする。レイの心の中の悪魔が去るまで鎖でつなごう、お前が立ち直るにはそれしかない。神の啓示を受けたかのようなラザラス。気がついたレイは驚き、当然反抗するが、彼の奏でるブルースが彼女の心を開いていくのだった。

いきなり鎖で更正かよっ!と突っ込みたくなる話ではある。ぷぷぷーと吹いてしまったシーンも少なくない。でも夢みたいな話でもある。ロニーが心の病で除隊になって戻ってくるまでのたった1週間の『合宿生活』。ラザラスは何の下心もなくひたすら彼女が治るのを待つ、鎖で繋ぐという暴挙には出たが、心は真摯なのだ。Lazarusの名前はもちろん新約聖書に出てくるラザロから来てるわけで、イエス・キリストの手により甦らされた男、だよね?彼女が甦れば自分の死んだ心も甦る、彼にとっても大切な合宿だった。
ロニーが帰ってきて、最初は2人を誤解しラザラスを撃ち殺そうとするが、彼には出来ない。ラザラスはロニーの苦しみをも理解し、なんとか2人を助けたいと尽力する。ラストは9割の不安と1割の希望。おとぎばなしかもしれないが、もしかしたら2人は幸せになれるかもしれない。少なくともラザラスはそう信じているし、レイには彼との1週間と、今も彼と繋がっている見えない鎖の力があるから、きっと困難を乗り越えていける。やっぱり夢かな。
監督は「ハッスル&フロー」のCraig Brewer、面白いテイストの人です。サミュエルLジャクソン自らの熱演を含めたブルース音楽も力強い。面白い映画でした。
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by atsumi-6FU | 2007-11-12 21:50 | movies


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