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備忘録

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2007年 05月 22日

「主人公は僕だった」

映画を見る前に。なんでこんな名古屋の端っこ(住んでる方には申し訳ありませんが)のシネコンでしか見られないんだー(怒)実家のそばの古いシネコンや郊外あちこちでやってるのに、地下鉄と第三セクター電車を乗り継ぐこと50分、やっと着いたよ。過去、同様の思いをして見た映画は「シティ・オブ・ゴッド」「ステップ・ステップ・ステップ」「バレエ・カンパニー」「スクール・オブ・ロック」など。普通の映画ばっかりじゃん。
ハロルド・クリック(ウィル・フェレル)は国税庁職員、脱税業者の監査の日々。私生活から仕事まで全て定刻主義、歯磨きは上下前後計76回磨く、昼食は45.7分、コーヒータイムは4.3分。決して遅れず、数え間違えないよう正確にカウント。変化とかアクシデントは一切無い筈の人生。ところがある朝、いきなり頭の中で声が聞こえてきた。自分のやろうとしている事をそのまま描写、ただし語彙はかなり豊かで文学的。気が狂ったかと思ったハロルドはあちこち相談するが、誰もまともには取り合ってくれない。そしてある日声はこう語った「このささいな行為が死を招こうとは、彼は知るよしもなかった」声はずっと正しかったから、このままだと自分は死んでしまうのかも。声の主は誰だ?
この映画、かなり評価が分かれてる。『チャーリー・カウフマンが理解できない人間にちょうどいいカウフマンもどき』これって私のことか、オイ(^^;)。別に理解できないわけじゃないけど(と言い訳してみる)、私はこっちのほうがいい。だって主人公がおろおろしてて、行動が愛おしいから。ウィル・フェレルの役どころも賛否両論、いいじゃない、らしくなくても。「エルフ」の時もそうだけど、この世に降りてきたばかりでどうしたらいいかわからない、みたいなおどおどした感じが今回も合ってると私は思う。『エマ・トンプソン演じる作家がわざとらしい』エマ・トンプソンだからそういうもんですよ、あのイギ英語のナレーション私は快適で好きなんだけどな。音楽担当は「ヴァージン・スーサイズ」「マリー・アントワネット」を担当したブライアン・レイツェル、『選曲は違っても似てない?』私は「ヴァージン・スーサイズ」が嫌い、「マリー・アントワネット」は見てないからいいんです。サントラ注文しましたよ、ふん!
そりゃ傑作ではなーい。ウッディ・アレンやカウフマンを見よ!という声(しかしカウフマンってそんなにいいのか)に抵抗する気はございません。でも終始楽しかった、マギー・ギレンホールもキュートだった。シカゴで撮影したそうですが、リアルな感じが無くて、80年代ぽかったり、時と場所が不特定で不思議に懐かしい画面だったのも私は好き。
「バベル」をほめなくてこれをほめるなんて映画見るセンス無いと言われてもいいよ、好きなものは好きだから。

by atsumi-6FU | 2007-05-22 21:28 | movies


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